市民インタビュー
ふるさと「新居浜」の記憶
アニメーター・新居浜ふるさと観光大使 近藤 勝也 (こんどう かつや/新居浜市出身)さん
こちらの記事は#ニイハマvol.7に掲載されています。
冊子は次のURLにて公開しておりますので、ぜひご覧ください。
https://life.city.niihama.ehime.jp/magazine/
『崖の上のポニョ』『コクリコ坂から』など、数多くのジブリ作品に携わったアニメーターで新居浜ふるさと観光大使も務める近藤勝也さん。新居浜市が発行する移住者向けのフリーペーパー『#ニイハマ』2024年版の表紙を手がけ、冊子内にスペシャルインタビューも掲載。ジブリ作品には、新居浜のあの風景が描かれていた!?
ふるさとへの想い
故郷の新居浜は、山も海も近く、コンパクトにまとまった住みやすい街。今回、『#ニイハマ』に描いた旧広瀬邸は、10年ほど前に母親と訪れた時の記憶も思い出しながら書きました。登場する山根アカちゃんは、広瀬宰平さんと市内を紹介するキャラクター、「元気ハツラツとした女の子」というのを念頭に置いて描いてみました。
新居浜の思い出
小学校2年生までは惣開地区に住んでいて、その後、船木地区に引っ越しました。引っ越してすぐの頃、小学校の写生大会で山根公園近くの生子橋(しょうじばし)に風景画を描きに行きました。「先生、できた!」って見せたらね、「近藤くん、川に水が流れてない…」って言うんですよ、小学校2年生に。それで「どうすれば川に水が流れているように描くことができるんだろう?」って考えたこと、今でも覚えてますね。小学校6年生の時に埋めたタイムカプセルの文集に「将来漫画家になってみんなを喜ばせたい」って書いたんですよ。2025年の7月、そのタイムカプセルを掘り起こすイベントがあるので、久しぶりに故郷で昔の友人たちに会えることも楽しみにしています。
新居浜を作品に
誰にも話したことがないんですけど、『海がきこえる』(1993年)で、拓が里伽子を見るシーンで登場する校庭、僕が卒業した新居浜南高校のグラウンド、そのまんまなんですよ。校舎からグラウンドを見下ろすロケーション、絵になるんですよね。
自身も移住者
東日本大震災をきっかけに、長野県に移住を決意しました。選んだ理由は、近くに宮崎駿さんの別荘があり、来たことのある場所だったし、こっちに住んでいる知人が「来ればいいじゃん」と言ってくれたのが大きな理由です。2014年に移住しましたが、南アルプスの山並みと四国山地の山並みが「風景として似てるなー」って思ってます。
新居浜へ移住を検討される方へ
極端に田舎でもないし、自然もある。子育て世代にオススメできるいい街だと思います。僕が東京から長野に引っ越してきたのは「一目惚れ」。人が「いいよ!」って言っても、自分が見て「おっ!」と思えないとね。とは言え、市役所に問い合わせたりなど、リサーチはしてくださいね。僕が生まれ育った新居浜は、十分一目惚れさせる力があると思います。まずは『#ニイハマ』を手に取ってもらえるよう、頑張って絵を描きました。山根アカちゃんも、「来てね」って言ってくれてますから、読んだ方に新居浜を訪れて「一目惚れ」してくれたら嬉しいな。
フリーペーパー「#ニイハマ」2024 掲載