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市民インタビュー

海の遺跡を巡る旅をスクリーンで

映画監督 新居浜ふるさと観光大使 大森 研一 (おおもり けんいち)さん

ドキュメンタリー記録映画「日本の海の遺跡 ~南の島・村上海賊編~」を発表した映画監督・大森研一さん。新居浜市市制80周年記念映画「ふたつの昨日と僕の未来」(主演:佐野岳さん)や、新居浜市移住促進ドラマ「ちょうどよい幸せ」(主演:友近さん)を撮影、新居浜市との縁も深い。そんな大森監督がほぼ一人で撮影した「日本の海の遺跡 ~南の島・村上海賊編~」のワクリエ新居浜での上映を前に聞く、撮影裏話。

すべてはコロナ禍から始まった。

「いろんな映画も公開中止、人が集まってもダメだから撮影もできない」

コロナは映画界にも大きな影響を及ぼした。外に出ることもできず、大森監督は東京の自宅で自粛生活を送る日々。そんな中、温めていた企画を再び練り直した。
「ここ10年は忙しくて行けてなかったけど、昔はサイパンやグアム、沖縄にスキューバダイビングによく行っていた。地上にはない、未知の海底の世界にずっと憧れていたし、スポットによって全然違うダイビングの面白さにハマった」

文化庁の『文化芸術活動再興事業』の支援もあり『海にまつわる遺跡』をテーマにカメラを回すことを決めた。

映画のオープニングを飾る日本の最西端・与那国島の『海底
遺跡』は、発見から30年以上経った今でも、「人工説か?自然地形説か?」と議論が盛んに行われる神秘のスポットだ。

コロナがだいぶ落ち着き、国内移動ができるようになった2022年春から撮影を開始するも、「与那国島での10日間は、ダイバー船で沖に出るにも海流が少しでも悪いと潜らせてもらえない。知床観光船事故直後ということもあり、船側もかなりナーバスになっていて、まったく潜らせてくれなかった」

それでも地元のダイバーショップとの関係を築き上げ、再び与那国島を訪れた時には、天候や海流にも恵まれて美しい画が撮れた。撮影スタッフは案内のダイバー以外は大森監督ただ一人。しかしそこは昔取った杵柄、海中を撮影することができるダイビング免許『アドバンス』を保有しており、高低差約25mに及ぶ巨大な石の神殿を余すところなく撮影。作中では海底遺跡のコンピューターグラフィックを交えて、撮影したポイントの解説もしている。他にも『南の島編』では石垣島の津波大石や、宮古島の湧水スポットなども撮影、八重山諸島の神秘を巡っている。

撮影地を瀬戸内に移した『村上海賊編』は、能島、来島、因島の『三島村上』に残された遺構や貴重な資料を、博物館スタッフが瀬戸内を取り仕切った村上海賊の歴史を解説。

そして作品のラストを飾るのは新居大島。村上水軍の祖、武将・村上義弘の生誕の地とされ、2012年に大森監督が『瀬戸内海賊物語』の一場面を旧庄屋・村上邸で撮影した思い出の島でもある。当時、小学生役で出演した葵わかなさんは平成29年にはNHK連続テレビ小説『わろてんか』の主演にも抜擢。十年一昔、新居大島の村上邸には当時出演した子役たちや中村玉緒さんとの記念写真も飾られ「懐かしかった」と大森監督。

新居大島にも『舟かくし』『城跡』など、水軍にまつわる遺構が多く残っており「村上海賊の歴史がここから始まったかもしれない」と、村上家18代目の村上和夫さん(現:大島交流センター長)の話にもロマンがある。また、ナレーションを担当する新居浜市出身の水樹奈々さんも作中で新居大島を懐かしむ。

「コロナ禍の中、旅行に行けなかった期間が長かった。旅行気分を味わえる、そんな映像作りを心がけた。ぜひ映像で日本の最西端・与那国島、瀬戸内、そして新居大島を旅した気分を楽しんでください」

写真 与那国島・海底遺跡

海の遺構を巡る神秘の旅は、海の日にワクリエ新居浜で上映。

フリーペーパーHoo-JA! 2023年7月8日号 VOL.453 掲載

 

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