市民インタビュー
FC今治で活躍! 夢のプロサッカー選手へ
FC今治 日野 友貴 ひの ともきさん
J3リーグ『FC今治』に新居浜出身の日野友貴選手が今シーズンから移籍。サッカーに対するひたむきな姿勢と地元への想いが叶って、活躍している。愛媛に帰って来た日野選手の勝負強さの秘密をインタビュー。
2012年、前身チームから名称を変え、『FC今治』としての物語が始まった。2014年には元日本代表監督である岡田武史氏が代表に就任し、一気に注目の的となったことも記憶に新しい。そして2017年に地域スポーツチームから、全国で戦うJFL(日本フットボールリーグ)への昇格を決めた。2020年にはJリーグへ参入。地元今治市民を中心に少しずつサポーターが増え、今やホームスタジアムである『アシックス里山スタジアム』でのホームゲームは、たくさんの人で溢れるチームとなっている。
そんなFC今治に待望の選手が加入。日野友貴選手、新居浜市出身の27歳。スピードが持ち味のフォワードの選手だ。
小学生の頃、兄の影響でサッカーを始めた日野選手。「点を取りチームメイトと喜び合う感覚が楽しくて、純粋にサッカーが好きだった」と当時を振り返る。中学時代はサッカー部のある新居浜北中に進学、恩師となる井上博監督と出会い、一気にサッカーへの想いが強くなった。井上先生の後押しもあり、長崎県の強豪・国見高校を全国大会で何度も優勝に導いた小峯忠敏氏が監督として赴任していた、長崎総合科学大学附属高校に進学。サッカーに集中できる環境に身を置き、ただただ「サッカー選手になりたい」という夢に向かって突き進んた。大学卒業後はJFL『ミネベアミツミFC』に所属。日中8時間、会社員として勤務しながら、退勤後や週末はサッカーという生活を送ってきた。実業団チームは、サッカー選手を引退しても、その企業で安定して、会社員として働くことができる。
「忙しくても、そんな生活もいいか…と考えていた」とも話す。しかし「地元・愛媛で躍進が止まらないFC今治は、すごく気になる存在。縁があれば、チャレンジしてみたい」という想いも心の内に秘めていた。『ミネベアミツミFC』での2023シーズンは、28試合19得点を記録し、JFL得点王に輝いた。そんな時に届いたFC今治への移籍の話。「このチャンスを逃すわけにはいかない!」とオファーを即決。プロサッカー選手の道へと進んだ。
今年プロサッカー選手として1年目。JFL時代と比べ、選手ひとりひとりが考えて動く、力の差に驚いた。しかし日野選手は自他ともに認めるとても真面目な性格。自分より経験豊富なチームメイトに引けを取らないよう、地道な練習も欠かさない。「最前線のフォワードだからこそ、チームメイトからのパスは絶対にゴールへ繋げる!」という想いで走り続ける。そんな日野選手の持ち味はスピードだけでなく、相手チームとの駆け引きの勝負強さ。「相手チームの隙を見て、裏をとってゴールへ向かう、接近戦が一番得意なシーン」という。観客も一番チカラが入ってしまう場面、日野選手のシュートに期待して声援を送ろう。
フリーペーパーHoo-JA! 2024年7月27日号(Vol.478)掲載