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新日本プロレスのホープが語る、これまでの道のりと未来

新日本プロレス プロレスラー 藤田晃生(ふじた こうせい   新居浜市出身)さん

2021年夏の夕暮れ、筆者は夜景の撮影で滝の宮公園展望台に登った。展望台にはスマホで動画を見る2人の少年の姿が。「何見てるの?」と聞くと「惣開小学校の先輩の藤田くんがプロレスでデビューした」と一言。スマホの中では、丸坊主で初々しい藤田選手が戦う映像が流れていた…。 あれから3年半、風貌も体格もがらりと変わり、今や新日本プロレスの注目株となった藤田晃生選手にインタビュー。

「プロレスラー」を目指したのは、小学3年生の時。2011年、東日本大震災が発生。震災の影響が色濃く残る中、ヒールレスラーとして名高い『鈴木みのる』選手が語った『被災者への想い』を聞き、胸が熱くなった。魂がこもった鈴木選手の言葉に圧倒された藤田少年。将来は「プロレスラーになる!」と心に決めた。

 

小学1年から中学まで少林寺拳法を習い、格闘技は心得ていた。しかし新居浜にレスリングの部活動はない。新居浜西中に進学後は、少林寺拳法を続けながら駅伝部に入部。当時の新居浜西中は男女とも全国大会に出場する強豪チーム。そんな中で「走りすぎて貧血になった」と笑うくらい毎日走り込んで、体力をつけていく。

 

高校はアマチュアレスリング部のある八幡浜工業高校へ。親元を離れての生活、そして初めてのレスリング。少林寺とは全く違う動きに最初は戸惑い、当時全国大会で何度も上位入賞していた梅野先生の指導には「まるで殺し合いのような練習をしていた」と振り返る。厳しい練習を耐え抜き、高校2年時には中四国大会で優勝。しかし、この頃から始まった新型コロナのパンデミック。高校3年の時は大会すら開かれなかった…。

 

それでも「高校3年間はプロレスラーになるためにやってきた」と、毎日練習を続けた。

 

高校3年の12月には入門テストに一発合格。卒業後に上京し、新日本プロレスの練習生となる。プロレスファンなら誰もが知る、厳しく過酷な練習を繰り返す『ヤングライオン時代』がスタートする。

(※ヤングライオン=新日本プロレスに所属する若手選手の通称)

 

厳しい練習を耐え抜き、4カ月後の8月には異例の速さでのデビュー戦。新日本プロレスのスタッフも「藤田の素質はかなり高かった」と語る。対戦相手は同期入門、選手寮で相部屋、しかも4歳年上の『大岩陵平』選手。デビュー戦は熱戦の末、時間切れドロー。しかし観客は200人位程度で、声援を送ることすら許されないコロナ真っ只中。1年以上この状態は続いた。

 

シングルマッチ初勝利は翌年4月。新日本プロレス、全日本プロレス、さらに女子プロレスの団体など、異なるプロレス団体が合同で開催した『後楽園ホール60周年還暦祭』で、井上凌選手(全日本プロレス)から初勝利。感想を聞くと「うれしかったけど、新日本のリングで勝ちたい気持ちも強かった」と、さらなる勝利への執念を臨かせた。

 

2023年にはアメリカ、イギリス、オーストラリアと各国を回る海外遠征。「1日1日の密度を濃くして、最短で帰ってやる!」と、テンポが違う荒いプレーの外国人レスラーを相手に連戦の日々。帰国後にはヤングライオンも卒業、2024年にはメインイベントの試合も担うほどの新日本プロレス中心選手となる。

 

年間200近い全国巡業のスケジュールをこなす藤田選手。しかし、地元『新居浜太鼓祭り』は気になっている。

 

「中学卒業と同時に新居浜を離れたので、祭りに出る機会がないんですよ。上京してからも10月のスケジュールを見て、『あわよくば帰れるんじゃない?』と毎年思っているけど、タイミングが合わない(笑)。帰った時には友達も多い『江口太鼓台』に参加させてください」と、今も変わらない、地元・新居浜への愛。

 

現時点(2025年2月)で新日本プロレス新居浜開催のスケジュールは組まれていないが、「新居浜で凱旋試合はもちろんしたい。でも自分のことを知らなくても、プロレスを知るきっかけになってくれれば嬉しい」

 

前回、新居浜で新日本プロレスが開催されたのは2016年。当時中学生だった藤田晃生少年は、プロレスラーが宿泊していたホテルの前で、人気選手の『棚橋弘至』『真壁刀義』両選手からサインをもらった。今でも大事な宝物だ。

 

9年後の今、「藤田選手のサインが欲しい!」と言われるプロレスラーに着実に進化している。いつの日か来るであろう新居浜で開催される凱旋試合。市民体育館を埋め尽くすプロレスファンと新居浜市民を前に、さらに成長して大技を繰り広げる『藤田晃生』の姿が眼に浮かぶ。

 

新日本プロレスリング https://www.njpw.co.jp/

藤田晃生 instagram  https://www.instagram.com/tmdk_fujita/

(※写真提供:新日本プロレスリング株式会社)

フリーペーパーHoo-JA! 2025年2月22日号(Vol.492) 掲載

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