市民インタビュー
未来へつなぐ金栄ドリームツリー
新居浜市立 金栄小学校 PTAさん
新居浜市立金栄小学校の冬の風物詩、「金栄ドリームツリー」。昭和の時代から始まり、コロナ禍も欠かさず明かりを灯し続け、今年39年目を迎えた。装飾作業はPTAと学校の二人三脚。親と子の力を合わせて作り上げてくツリー装飾は、今や地域コミュニティ作りも担う行事となっている。そんな金栄小学校PTAメンバーにインタビュー。
昭和62年(1987年)に始まった金栄ドリームツリー。毎年欠かさず明かりを灯し続け、令和の時代までバトンが渡され続けてきた。毎年デザインを変えた電飾を身にまとい、新居浜の冬を彩るイルミネーションスポットになった。
ドリームツリーは当時のPTA総務部長の発案で始まった。校庭のメタセコイアの木を見て「この木に明かりが灯ったら、児童たちはきっと喜ぶだろう」そこから壮大なドリームツリー計画がスタートした。屋外イルミネーションの技術も知識も少なかった昭和62年当時。初代のドリームツリーは「どう装飾するか」の試行錯誤。各家庭にあった電飾を少しずつ集め繋げて装飾することになった。初めての年は800球の電飾だったという。毎年電球の数は増えていき、時代と共にLEDの電飾に変更。最初は19mだったメタセコイアも徐々に成長し、現在は30mもの大木に。今では約12万球もの華やかな電飾が輝いている。昭和の頃、小学生だった子どもたちも親となり、2世代に渡ってこのドリームツリーを見上げた親子も多い。
このドリームツリーはもちろん手作り。デザインから装飾まで全て金栄小PTAが中心となり、先生や児童たちと作り上げている。大木に成長したメタセコイアへの装飾に高所作業車は必須。新居浜というモノづくり企業の多い土地柄、高所作業車の有資格者も多く、資格を持つPTAのメンバーがいるからこそ、高所に飾りつけることができる。高度な技術が必要とされる木の先のシンボルを設置するだけで数時間。そこから12万球を装飾するために土日の週末作業。忙しい合間をぬって、多くのメンバーが入れ替わりながら短期間で仕上げていく。
電飾作業中には、高所作業車の上からのお菓子まきなど、子どもたちとの交流イベントを行ったり、保護者間でも作業しながら世間話に花が咲く。大変な作業の中でも、着実に地域コミュニティが根付いていることを、皆実感しているのだそう。PTA活動だけではほとんど話したことがない人たちも、作業の中で家族同士の距離がグンと縮まり、仲良くなる人も多い。
「子どもを喜ばせる一つのイベントだと思っていたけれど、地域コミュニティ作りという意味でも素晴らしいイベントだと思う」と藤田PTA会長。
今年のコンセプトは「子どもたちの想いをのせたツリー」。児童ひとりひとりが描いた絵を電飾につけて、メタセコイアに飾っている。近づいて自分の絵を探すという楽しさもありそう。来年はいよいよ40年目。このドリームツリーのリレーが、どう繋がれるのかも楽しみ。ぜひ金栄小学校で「ドリームツリー2025」を楽しんで。
![]()
金栄小学校ドリームツリー
点灯期間 2025年12月7日〜2026年1月7日(荒天時除く)
点灯時間 18:00〜22:00
フリーペーパーHoo-JA! 2025年12月13日号 Vol.511 掲載
