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移住インタビュー

子ども食堂で未来の地域づくりを

すみの子ども食堂 代表 篠﨑 繁靖 副代表 伊藤 雅幸さん

「子どもにとって居心地のいい居場所を作りたい」という想いから、2019年より『すみの子ども食堂』をスタート。現在は、毎月第2日曜日にお弁当を配布というカタチで活動をしており、2月~10月の9回で68世帯に695食を配布。コロナ渦での子ども食堂の取り組みについて、代表の篠﨑さんと副代表の伊藤さんに話を聞いた。

「子どもの居場所を作りたい」そう語るのは、すみの子ども食堂の篠﨑さん。週末に親が仕事に行き、家でひとりでいる子どもたち、さまざまな事情で食べることさえ難しい家庭の子どもたちが、7人に1人いると言われている現代。「そんな子どもたちの居場所を作りたい」と仲間を集め、すみの子ども食堂を2019年7月にスタートさせた。

活動当初は、コープえひめの組合員集会室を借り、集合形式で食事を提供。早めに来て食事準備の手伝いをしてくれたり、宿題をしたり遊んだりと、温かい空間となった。

すみの子ども食堂は、ただ食事を提供するために活動していたわけではない。「子どもの居場所を作ることが、健全な子どもの成長につながる」さらに「その居場所を作ることが、これからの地域作りにもなる」と考え、「日本の将来を担う子どもたちが、みんな平等に心豊かに育ってほしい」そんな想いをスタッフ全員が持って運営。毎回30名近い親子が参加して賑わっていたが、2020年2月以降、コロナ禍により全国的に子ども食堂は休止せざるを得ず、同年3月、すみの子ども食堂も休止となる。

全国的に休止となった子ども食堂だが「集まることはできないが、困っている家庭に食事を届けたい」との想いから、『無料お弁当配布』というカタチで今年の2月から活動を再開。お弁当の材料は、新居浜・西条子ども食堂ネットワークで、つながりのある農家さんから規格外の野菜などをいただいて調理。規格外の野菜は通常だと破棄されるが、子ども食堂ネットワークを活用して有効利用する。またフードバンクに寄せられた食材も多数集まる。県内では、県民1人あたり年間約38Kgの食品が捨てられていると言われている中、フードロスを無くす取り組みにもつながっている。

現在のお弁当配布では、本来の目的である『居場所』を作ることはまだまだ難しい。しかし「困っている子育て世帯に少しでも役に立てれば」と活動を続けている。 毎月お弁当を楽しみにして取りに来るお子さん、「美味しかったよ」とお礼の手紙を書いてくれるお子さんもいる。世間の目を気にして利用をためらっている方もいるかもしれないが、篠﨑さんと伊藤さんは「もっと子ども食堂が気軽な存在になれば」と願いながらお弁当を配付する。

すみの子ども食堂が活動できているのは、多くの人の支えがあるから。ボランティアスタッフや、食料品を寄贈してくれる方、農家さんなど、人とのつながりが活動の原点。「この温かい繋がりを子どもにも広げていきたい」篠﨑さんと伊藤さんの夢は膨らむ。

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