新居浜市民のソウルフード

私が新居浜市に移住した２００４年に、地元の方に最初に連れて行った頂いたお店が『堤亭』だった。その方曰く「ドテ焼きは新居浜市民のソウルフードだから、最初に食べておきなさい！」と。はじめて食べた甘辛い「ドテ焼き」の美味しさに感動しました。

今回オール新居浜ロケの映画『ふたつの昨日と僕の未来』で何度も『堤亭』のシーンがあり、主人公の越智海斗役の佐野岳さんとヒロインの矢野真里乃役の相楽樹さんが、すごく美味しそうにドテ焼きを食べるシーンが何度もあり、映画を見た直後に思わず「堤亭」に直行しました。

中に入ると、初めてお会いする女将さんがクルクルと器用な手つきで名物のドテ焼きを何十本も回しながら作っていました。さすが、新居浜市民のソウルフード！みんな何本を食べるのだろうなぁと思って店内を見回すと、「ふたつの昨日と僕の未来」に出演された方々のサインが！そして常連客の方が映画の裏話などして下さいました。「佐野岳くんは新居浜の子どもにすごく優しく接してくれたよ。すごくいい青年だった。」など、など。さらにその方はお客さんでありながら、『堤亭』のエプロンを付けて、女将さんの指示に従って、甲斐甲斐しくお手伝いまでしておられました。こんな光景、新居浜ならでは？！と微笑ましく思いました。

さらに驚いたことは、女将さんは、なんと一昨年まで松山市で児童教育関係のお仕事をされていたのだとか。しかし、『堤亭』の常連であったお姑さんに「堤亭の後継者になってほしい。堤亭を助けてあげて！」と言われて、二つ返事で「はい、分かりました！」と言い、今までの仕事をきっぱり辞めて、新居浜市に来られ、全然、畑違いの職業へと飛び込んでいったのだとか！すごい勇気と心意気ですね！驚きました。本当に『堤亭』はみんなに愛されているのですね～！こうして新居浜市民のソウルフードは守られ、今後も続いてゆく！と思うとすごく安心しました。心も身体も温まるひと時でした！